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2010年08月 アーカイブ

2010年08月24日

信濃毎日新聞・洋食の定番 (8月) 「イタリア風豆腐サラダ」

暑さ厳しい毎日ですが、みなさまは、お元気でお過ごしでしょうか。
今月上旬には、日中の最高気温が45℃以上にもなる、猛暑のイスラエルに行って来ました。
「永遠の命の象徴」として、世界中の人々から崇められております、樹齢2000年以上のオリーブの木々に出会うことが、主な目的でしたが、イエス・キリストが昇天された場所としても有名な、エルサレムの神殿近くの「オリーブ山」の麓に、その巨木は凛々しく、威厳のあるオーラを放ちながら存在しておりまして、本当に感動致しました。詳しくは、「海外出張日誌」を御覧下さいませ。
さて、信濃毎日新聞に、毎月好評連載中の「コグレ流・洋食の定番」、8月のメニューは「イタリア風豆腐サラダ」です。
暑い日々ですから、コンロ(火力)を使うのは最小限にして、簡単に美味しく作って頂き、たっぷりとお召し上がり頂くことで、夏バテ防止のお役に立てましたら、とても嬉しいです(笑)。
今月も、私が書きましたエッセーとレシピを御紹介させて頂きます。
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残暑厳しい日々が続いておりますが、皆様は、如何お過ごしでしょうか。
暑い夏ほど、栄養のある物をしっかり食べて、夏バテを防止したいものですが、なるべくならば、キッチンでも、室温を上げるコンロを使わずに、簡単に美味しく調理出来たらいいですよね(笑)。
「コンロを使わない料理」と言いますと、皆様は、どんなメニューを思い浮かべますか?
「冷奴」や「冷やしトマト」、「オニオンスライス」等が、夏の定番かなと思うのですが、如何でしょうか。
今月のメニューでは、それらを贅沢に(?)一皿にまとめてみました(笑)。題して、「イタリア風豆腐サラダ(冷奴)」です。
基本的には、ペーパータオル等で水切りした豆腐に、オリーブオイルと醤油をかけるだけで、「イタリア風冷奴」の出来上がりなのですが、これが、実に美味しくて、私も、よく頂いております。
今回は、ここに、トマトやオニオンスライス等のトッピングをしてゆくわけですが、トマトは、スライスしましたら、まず、軽く塩・胡椒を振ってからオリーブオイルのソースをかけるのが、ポイントです。
玉葱は、スライスしましたら、しばらく水にさらしておきますと、えぐ味が消えて、食べ易くなります。えぐ味が消えましたら、シャキッとさせるために、ザル漉しして、しっかり水分を切るのも大切なことです。
盛り付け方は、自由にして頂いて結構なのですが、せっかく「イタリア風」と命名致しましたので、イタリアの国旗をイメージしまして、豆腐とトマトを交互にサンドするように盛り付けてみました。
あとは、玉葱スライスや鰹削り節、万能葱等をのせれば出来上がりのはずでしたが、イタリアの国旗のイメージであるならば、もう少しグリーンが欲しいですし、これ1品で、ご飯のおかずにするには、少し物足りないかなとも思いまして、軽くボイルしたインゲンも添えてみました。
今回のテーマは、「暑い日に、一切、コンロを使わないレシピ」のはずでしたが、結局、コンロのお世話になってしまいました(笑)。
でも、料理作りに「絶対」はありませんので、皆様のアレンジで、完全にコンロを使わないのであれば、インゲンの代わりに、干し海老やジャコ、ザー菜、アボガド、きゆうり、ツナ、キムチ等をトッピングしてみるのも良いアイディアだと思います。
「豆腐サラダ(冷奴)」が、トッピングによって、中華風やコリアン風であったり、無国籍風であったりしても楽しいですよね。
皆様も、色々と試して、是非、美味しい「我が家の1品」を作ってみて下さいね。

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<材料・2人前>
(A)
・豆腐                1丁
(B)
・トマト               1個
・塩・胡椒             各少々
・インゲン              60g
(C)
・玉葱スライス           1/3個分
・鰹削り節           大さじ2杯
・万能葱               適宜
(D)
・オリーブオイル        大さじ2杯
・醤油             大さじ1杯

<作り方>
①豆腐は、ペーパータオル等に包んで、水切りしておく。
②トマトは、スライスし、軽く塩・胡椒を振っておく。
インゲンは、下湯がきして、食べ易い長さに切っておく。
③器にインゲンを敷き、スライスした豆腐とトマトを交互に盛る。    
④(C)を盛り、(D)をかける。


簡単に出来て、とても美味しい「イタリア風豆腐サラダ」です。

豆腐は、木綿・絹どちらでもOKですが、水切りしておくのがコツです。

コグレクッキングスタジオでの、自然光を活かした撮影風景です。

トッピングをアレンジすることで、色々なお味をお楽しみ下さい。


2010年08月26日

「情熱大陸」回想録 <学校給食のメニュー開発>編 (6)

いよいよ、南房総市立・岩井小学校の生徒さん達に、私が、苦心しながら開発した給食を食べて頂く時間がきました。
まずは、放送室に入らせて頂き、マイクを通して、全校のみなさんに、本日のメニューの説明と、簡単なご挨拶をさせて頂きました。
その後、生徒さん達の反応が気になり、限られた時間の中で、全クラスを回らせて頂いたのですが、みなさん、最高の笑顔で、とても美味しそうに食べてくれて、ホッと致しました(笑)。
オリーブオイルがベースの和風ドレッシングをかけた「菜花」も、殆どの子供達は、完食してくれましたし、オリーブオイルを入れて炊いた「玄米御飯」も、違和感なく、食べてもらえました。
鰹節と昆布、干し海老等で、手間をかけ、きちっと出汁を取って作った「野菜スープ」も、大好評でしたし、改めて、「自然の摂理に沿った、命ある食べ物を頂く」という「自分の方向性」は間違っていないことを確信致しました。
御協力して頂いた、岩井小学校の職員のみなさま、本当に有難う御座いました。心よりお礼を申し上げます。
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給食作りの3日後には、南房総市立・富浦小学校に伺わせて頂き、卒業間近の6年生のみなさんに「食育・料理教室」をさせて頂きました。「情熱大陸」のラストシーンです。
メニューは、「ざく切り生キャベツのサラダ」と「きちんと出汁を取って作る野菜スープ」、「オリーブオイルを入れて炊く玄米御飯」そして、私の料理人人生の原点でもあります「目玉焼き」でした(笑)。
いつものことながら、子供達の「一生懸命に美味しく作ろうとする、真剣な眼差し」には、心打たれます。
子供達に料理を教えることで、私自身も「初心」に戻ることが出来ますので、これからも、呼んで頂ければ、全国、どこにでも伺い、将来のある全国の子供達と交流して行きたいと思っております。
「情熱大陸」回想録は、ここまでとなりますが、収録に携わった8ヶ月半の間に、本当にたくさんのみなさまのお世話になりましたし、とても素晴らしい経験の連続でした。重ね重ね、心よりお礼を申し上げます。本当に、有難う御座いました。
この経験を今後に活かし、「食」を通して、みなさまに恩返しが出来るよう、これからも頑張りますので、応援を宜しくお願い致します。


生徒さん達の感想が聞きたくて、全クラスを回りました。

殆どの生徒さん達が、私のメニューを完食してくれました。

「美味しい笑顔が溢れる給食」とても嬉しいですね。

富浦小学校で「食育・料理教室」を開催致しました。

私の料理人人生の原点でもある「目玉焼き」を指導中です。

「オリーブオイル入り玄米御飯」も大好評でした。

最後にサプライズで、有難い「お礼の言葉」を頂き、感激致しました。

2010年08月28日

群馬県沼田市「老神温泉」で、「プロ向けの料理講習会」

時間は、遡りますが、今年1月下旬に、群馬県沼田市の歴史と風情のある「老神温泉」に伺い、地元で温泉旅館を経営しているみなさんを対象とした「プロ向けの料理講習会」を開催させて頂きました。
主催は、日頃からお世話になっております、沼田市東部商工会様でしたが、頂いたリクエストとしましては「地元食材、特に、夏に冷凍した美味しいトマトを使って、ここにしかない名物料理を作り、何とか、老神温泉を活性化させたい」とのこと。
私も、かなり時間をかけ、冷凍トマトを使って色々と試作を繰り返しましたが、やっと完成したメニューが「地元野菜が主役の、和風トマトフォンデュー」でした。
「トマトフォンデュー」と言いますと、難しい洋風料理をイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、普段、旅館で水炊きなどに使っている「土鍋」を使い、野菜も一度、下湯がきした物を竹串に刺しておきますので、どなたにも楽しみながら召し上がって頂くことが出来まして、我ながら、「素晴らしいメニューが誕生した」と、自画自賛しております(笑)。
もちろん、ベースとなるソースには、こだわりました。オリーブオイルも、私が世界一美味しいと認める、イタリア・シシリア産の物を、惜しみなく贅沢に使い、和風の出汁も加えまして、「老若男女、どなたでも安心して美味しく食べられる味」に仕上げました。
講習会当日には、地元旅館の女将さん達にも、楽しい雰囲気の中で、盛り付け等を手伝って頂きましたが、お味の方も、みなさまに気に入って頂けまして、とても嬉しかったです(笑)。時間をかけて試作した甲斐がありました。
これからも、日本全国に伺い「食を通した地域活性化」のお手伝いを、積極的にさせて頂こうと思っておりますので、応援を宜しくお願い致します。


歴史と風情のある群馬県「老神温泉」で料理講習会を開催しました。

盛り付けも温泉旅館の女将さん達にお願いしました。

「地元産もち豚と白菜のしゃぶしゃぶサラダ」の盛り付け風景です。

「究極(?)のトマトソース」を土鍋に盛っているところです。

地元の冷凍トマトで作った「和風トマトフォンデュー鍋」の完成です。

トッピングは、色取り取りの地元産食材が主役です。

お手伝いして頂いた温泉旅館の女将さん達と記念撮影です。

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