« スペイン産の上質な「イベリコ生ハム」 (2) | メイン | 短大・フードスペシャリストコースでの「料理講習会」 »

スペイン・バレンシア地方の美味しい「パエリア」

スペイン料理と言いますと、まずイメージするのが、「パエリア」ではないでしようか?元々は、イスラム教徒が8世紀にイベリア半島に進出した際にアフリカから持ち込んだ米(稲作)に、バレンシア地方の特産品であるサフランやトマト、その他、地の野菜、魚、肉等、手に入る色々な食材を鍋に入れて煮込んだのが始まりで、典型的な「男性の料理・炊き込み御飯」なのです。
Paellaとは「彼女のために」という意味ですが、かつては、女性の慰労を兼ねて、男性が身近に有る材料を大胆にオリーブオイルとニンニクで炒め、「オレ流」のパエリアを作っていたのだと思います。つまり、10人の男性がいたら10通りのパエリアがあったのでしょうね。
スペインは、よく「多言語国家」だと言われますが、料理に関しても同様で、「多料理国家」と言ってもよいと思います。広大なイベリア半島では、地理的な条件の違いが大きな地域差を生んできており、「スペインには、スペイン料理は無く、地方料理だけが有る」と言われる所以もそんなところにあるのでしょう。ですから、「パエリア」もスペイン全土で作られているというわけではありませんが、観光客からのリクエストが多いために、大抵の観光地のレストランでは「パエリア」がメニューに載っています。各観光地の「パエリア」を食べ比べるのも面白いかもしれませんね。
写真の「ミックス・パエリア」は、バレンシア郊外の小さなレストランに1人で入った時にオーダーした物ですが、どうみても3人前以上はある「特大サイズ」で出て来て、びっくり致しました。周りのお客さん達も「これ、1人で食べるのかな?」という感じで見ていましたが、結局、美味しかったので「完食」してしまいました。本当に美味しい料理なら、満腹でも食べられるのですね(笑)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kogure-t.jp/mt/mt-tb.cgi/292

About

2008年06月14日 17:58に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「スペイン産の上質な「イベリコ生ハム」 (2)」です。

次の投稿は「短大・フードスペシャリストコースでの「料理講習会」」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

料理研究家 小暮剛 オフィシャルサイト
Copyright (C) 2006 KOGURE-T.jp All Rights Reserved.