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2009年08月 アーカイブ

2009年08月05日

信濃毎日新聞・洋食の定番(6月)「ハーブ入りオムレツのプチトマトソース添え」

ブログの更新が1ヶ月半以上無く、心配された全国の読者の皆様から「どうかしましたか?」というメールやお手紙を沢山頂きました。本当に有難く、感謝の気持ちでいっぱいです。
実は、6月21日に岩手県で仕事をした後に、急に体調を崩し、古川の救急病院から仙台の東北大学病院に緊急搬送されまして、13時間以上に及ぶ大手術をして頂き、それから6週間ほど、安静を保つために入院しておりました。現在は、自宅療養しておりますが、この辺の詳しい事は、改めてブログ内にてご報告させて頂きます。

このような事情もあり、ご紹介が遅くなりましたが、信濃毎日新聞にて4月から連載が始まりました「美味しさアップ!洋食の定番」6月分のレシピ&エッセイを掲載させて頂きます。
テーマは「ハーブ入りオムレツのプチトマトソース添え」です。とても美味しく、簡単に出来ますので、どうぞ、皆様もお試し下さいませ。

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6月も後半にはいり、真夏のような日差しが続くようになりますと、完熟したトマトの美味しい季節になります。
最近では、トマトの品種改良も進み、様々な色や形、大きさがあって、中にはフルーツのように甘いトマトもありますが、私は、シンプルに「ローストしたプチトマト」が大好きです。
その作り方のコツですが、プチトマトはヘタだけ取って、皮はむかずにオリーブオイルをかけ、200℃のオーブン(トースター)で5分ほど焼くだけです。もちろん、直火のフライパンにフタをして蒸焼きにしても構いませんが、焼き過ぎますと、溶けてペースト状になってしまいますので注意して下さい。
今回は、このローストしたプチトマトをオムレツの付け合せ兼ソース代わりにしましたが、卵との相性は抜群で、とても美味しく簡単ですから、是非、一度、お試し下さい。
オムレツの方には、香ばしさを出すためにパセリと白ゴマを加えましたが、バジルや大葉シソ、野沢菜などを加えてもいいですね。
お料理教室の生徒さんからもよく質問を頂くのですが、「オムレツをふんわり柔らかく作るコツ」は、「火加減」に尽きます。とにかく、最初から最後まで「強火」にして、一気に素早く仕上げることが大切です。
ステーキでも、野菜炒めでもチャーハンでも、基本は「強火」で、具材を入れる前のフライパンは、薄煙が出るくらいに熱くするのが鉄則なのですが、どうも焦げるのを恐れて弱火にしてしまう方が多いように思います。是非、度胸を決めて頑張りましょう(笑)
これは、余談になりますが、プロのシェフで、オムレツが嫌いな人が意外に多いのです。
「その理由は?」と言いますと、修行時代には、必ず、オムレツの練習をさせられるのですが、プロだって最初は初心者ですから、当然、失敗を重ねます。では、その「失敗作のオムレツはどうするのか?」食べ物ですから、捨てることは絶対に許されず、失敗作は、全て先輩達の目の前で、まかないの時に食べなくてはいけません。
1人前に3個の卵を使いますので、10回失敗すれば、30個の卵を食べることになるわけですが、これは、とてもきついことですので、早く食べないで済むように、必死になって技術を習得するわけですね。
そう考えますと、アマチュアであるみなさんが、数回チャレンジして巧く出来なくても、全然、気にする必要は無いのですが、せっかくのチャンスなのですから、繰り返し作ることで、是非とも、プロのコツを掴んで頂きたいですね。「強火を操る感覚」を覚えましたら、どんなお料理でも美味しく作れること、請け合いです。


「シルバーサービス・ポピンズ」様、お料理教室

6月上旬に船橋のコグレクッキングスタジオにて、ご高齢者向けのホスピタリティー溢れるケアで評判の「シルバーサービス・ポピンズ」様のスタッフの皆様を対象にしたお料理教室を開催致しました。
事前にリクエストして頂いたテーマは「ご高齢の皆様でも美味しく食べられるヘルシーメニュー」ということでしたが、このテーマは、私が最も得意とするところでして、色々なメニューアイディアが浮かび、絞り込むのに苦労致しました(笑)
ポイントは、お野菜やお魚中心でありながらも、物足りなさを感じることなく、満足して頂けるような味付けにすることが重要でして、今回も、上質のオリーブオイルと和風出汁が活躍致しました。
お魚料理では、身近に手に入るカレイを和風の煮付けに致しましたが、煮汁にオリーブオイルを加えることで、旨味とコクが増すことを知った受講者のみなさんは、とても喜んで下さいました。
玄米にも、古代米や雑穀と共にオリーブオイルと黒酢(バルサミコ酢)を入れて炊く方法を伝授させて頂きましたが、「玄米御飯のイメージが変わりました!今晩から早速実行します」との嬉しいコメントを頂きました。
和風の野菜スープには、仕上げにオリーブオイルをかけると旨味がアップすることを、ご試食の際に体験して頂きましたし、根菜類の煮物も、オリーブオイルを加えることで、根菜類の旨味が引き出されることを実感して頂きました。
最後に「上質のオリーブオイルは、そのまま、お肌に塗って頂いても良い、無添加で高級なお化粧品でもある」ことをお伝え致しますと、盛り上がりはピークに達し、全員の皆様が、笑顔で手やお顔に一生懸命にオイルを塗って下さいました。
私自身にとりましても、手際の良い皆様と共に、とても楽しいお料理教室となりました。次回もまた、皆様とお会い出来ることを楽しみにしております。
この度は、どうも有難う御座いました。心よりお礼を申し上げます。






2009年08月06日

ヤマハリビングテック様・埼玉ショールームでお料理教室

5月30日に、さいたま市緑区のヤマハリビングテック様・埼玉ショールームに伺い「オリーブオイルがテーマのお料理教室」を開催させて頂きました。
メニューは「究極のグリーンサラダ」、「カンタンで美味しいプチトマトのトースト」、「ヘルシーな黒ゴマ・赤味噌パスタ」の3品でしたが、15名様限定の受講者の皆様は、完全予約制で、数日前からキャンセル待ちが出るほどの人気だったそうです。これは、本当に有難いことだと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
会場となりましたショールームには、プロの私から見ましても、とてもオシャレで機能的なシステムキッチンが完備されており、すごくお料理し易かったですし、受講者の皆様との距離も近かったものですから、とてもアットホームな雰囲気の中で、気軽に質問をして頂ながらのアッと言う間の90分間でした。

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今回の企画が大好評だったこともあり、12月19日には、ヤマハリビングテック様の川越ショールーム(川越市新宿町5-6-3・TEL049-238-6130)にて、「世界№1のオリーブオイルを使ったお料理教室」を開催致します。お近くの方がいらっしゃいましたら、是非、お越し下さい。お待ちしております。




辻調理師学校(国立校)で「フランスがテーマの講演会」

5月31日に私の母校でもあります辻調理師専門学校・国立校に久々に伺いました。
本校を卒業後にフランスに渡り、リヨン校で本物のフランス料理を学ぼうと考えている後輩達に、私のフランス修行時代の経験談をお話するのが目的でしたが、夢を実現しようと頑張っている後輩達の眼差しは真剣そのものでして、つい私の講演にも熱が入ってしまいました。
一段高い教壇から白衣姿でマイクを持ち、教室全体を見渡しますと、私がお世話になった26年前の生徒時代の思い出が鮮明に甦ってきまして、感無量でした。
当時の私は、大阪に下宿しまして、阿倍野の本校に通っていましたが、毎日の講義がとにかく新鮮で、最前列に座って夢中でメモを取ったり、熱心に質問したりしていました。もちろん、一流シェフや先生方が作った料理の味見は真っ先にさせて頂きましたし、必ず、料理の写真も撮っていました。あの頃は、あらゆることを貪欲に吸収しようと無我夢中で、本当に楽しかった思い出ばかりです。
その貪欲な姿勢は、フランス修行時代も同様でして、本当にありとあらゆる物を吸収してきました。
自分の好きな事で目標を持ち、夢を少しずつ実現させていくことの楽しさ、醍醐味を是非、後輩達にも味わって欲しいなと思います。自分が好きなことであれば、どんな壁、障害にぶち当たっても、必ず乗り越えられると確信していますし、続けていけると思うのです。「みんな、夢に向かって頑張れ!」
大阪、フランス時代、共に大変にお世話になりました木下幸治先生には、4月12日に放送されました「情熱大陸」にもご出演して頂きました。本当にいつもお世話になりまして有難う御座います。
先生は、「私の大切な心の拠り所」です。これからも宜しくお願い致します。



2009年08月07日

「オリーブオイル・健康セミナー」を全国6箇所で開催

大手スーパー様が主催の「オリーブオイル・健康セミナー」が全国6箇所で開催され、私がその講師を務めさせて頂きました。4月10日の福岡からスタートし、神戸、大阪と続きまして、5月19日には横浜、20日が東京で、6月3日の札幌が最終回でしたが、各会場共に、100名様を越す大盛況振りで、とても有難く思いました。
各会場共、ホテルの宴会場をお借りしたため、私のお料理レシピにつきましては、事前に都内のキッチンスタジオで撮影した物を大型スクリーンに映し出しながら、解説してゆく方法で進めさせて頂きました。その後、事前にレシピをお渡しし、ホテル側で作って頂いた「コグレ流・オリーブオイルが決め手のヘルシー料理」を受講者の皆様にご試食して頂いたのですが、正直に言いますと、福岡以外の5会場は、私のイメージとは程遠い味付けで、とても歯がゆい思いをしました。私の常識では、事前に、レシピを提供したシェフ(今回は私)に味のチェックをしてもらうのが当たり前だと思うのですが、なぜか各会場共に、間に入っている代理店様を通してお願いしたリクエストは拒否されてしまい、お客様のことを考えますと、とても不思議で複雑な気持ちになりました。
私は、プロとして、常に全力投球し、ベストなお料理でお客様に喜んで頂きたいと考えておりますが、確かに、他人に頼んで自分のイメージの物を作り出すのは、大変難しいことだと思います。だからこそ、レシピ提供者である私に味のチェックをさせて頂きたかったのですが・・・・・・。
でも、これでめげていては、本当のプロではありません!とにかく、皆様に満足してお帰り頂くために、トークの方は必死になって頑張りました(笑)
普段は絶対にお教えしない「プロの裏ワザ」まで、いくつもご披露させて頂きましたし、最後は、皆様と記念撮影して、120%以上(?)満足して頂けたのではないかと思います。
全国でご参加して頂いた皆様、本当に有難う御座いました。このご縁に心よりお礼を申し上げま
す。次回は是非、私が直接作ったお料理をお召し上がり下さいね。





2009年08月08日

「石川県・加賀野菜」が主役の出張料理 (1)

最近は、日本全国の優れた食材を使ったメニュー開発など「地域活性化のお手伝い」をさせて頂くことが多くなりましたが、6月上旬には、加賀でホテルを経営されているオーナー様から直々にご依頼を頂きまして「石川県産・加賀野菜を主役にしたお料理」を作らせて頂きました。
私のお料理の特徴は、「仕込みに時間をかけて、丁寧に食材の持ち味を引き出すこと」に尽きますので、食材は3日ほど前に送って頂き、十分に吟味した上で、「素材を最大限に生かしたメニュー」を作らせて頂きました。
今回は、丁度この時期が旬の「加賀太キュウリ」、「赤皮カボチャ」、「加賀ナス」などを中心に使わせて頂きましたが、どの野菜にも、しっかりと力強い美味しさ、風味があり、久々に創造意欲を掻き立てられました。
お食事会場となった、六本木・ミッドタウンの素敵なマンションには、外国からのお客様もいらっしゃいましたが、とても気に入って下さり、「コグレさんのヘルシーなお料理を目的に加賀に行く価値が充分にありますね!」と、最大級のお褒めを頂きまして、とても嬉しかったです。
これからも、現状に満足することなく、更に「加賀野菜の持ち味を生かした美味しいお料理」を作り続けて行きたいと思いますし、定期的に加賀の方にも伺わせて頂きたいと思っております。
今回のチャンスを頂きました皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。本当に有難う御座いまし
た。今後共、宜しくお願い致します。




「石川県・加賀野菜」が主役の出張料理 (2)

今回の出張料理で使わせて頂いた「加賀太キュウリ」と「加賀赤皮カボチャ」の下拵えについて、簡単にご説明させて頂きます。

「加賀太キュウリ」は、皮が硬いので、半分位皮を剥きまして、2-3mmの厚さで輪切りに致します。
中心部分の種も硬いので、くり貫きまして、軽く塩を振るのがポイントですが、塩には、旨味を引き出す大切な働きも有りますので、私は、上質の天然塩を使っています。
15分ほど置き、余分な水分を拭き取りましたら、オリーブオイルと少量の醤油をかけます。
これだけで食べても勿論美味しいのですが、彩りを考えて、炒りゴマや万能葱を添えても良いかと思います。
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「加賀赤皮カボチャ」は、コクと旨味がある美味しいカボチャですが、まずは、一口大にカットしましたら下湯がきして、少し甘めの和風出汁で煮て、置き冷ましします。
このまま食べても美味しいのですが、今回は、テリーヌの具材として使ったり、メイン料理の付け合せに致しました。






2009年08月11日

コグレオリーブ農園便り <2009・初秋> (1)

暦の上では、すでに秋に入りましたが、残暑厳しい毎日、みなさまはお元気でお過ごしでしょうか?
船橋のキッチンスタジオに併設するオリーブ農園では、今年は、すでに沢山のグリーン色をしたオリーブの実がなっておりまして、この実をどのように生かそうかと、ワクワクしながら考えております。
これだけ沢山の実があれば、「上質のオイル」を搾ることも可能ですし、薄いアルカリ溶液につけて渋味を抜き、「自家製の浅漬け」にしても良いですね。
昨年も作ったのですが、この「自家製の浅漬け」がとても美味しくてびっくりします(笑)ワインのおつまみとして、そのまま、食べても美味しいですし、サラダのトッピングにしたり、和風の煮物に加えるのも良いアイディアです。
オリーブの実やオリーブオイルは、お醤油ベースの和風味にとても良く合いますので、是非、みなさまもお試し下さいませ。(2)では、その辺の解説もさせて頂きたいと思います。
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コグレ農園では、オリーブの他にも、洋梨やりんご、イチヂク、木苺などの実も、たくましく生り始めています。我が農園では、完全有機栽培で、一切、農薬は使っていませんので、完熟し始めるこれからの時期、「虫や鳥達との戦い」が大変ですが(笑)、自然界に生きる彼らは、「何が安全で美味しいのか」をちゃんと分っていて、「一番、栄養豊富で美味しい時期」についばみに来るのですから、我々も、その辺りを大いに見習って、もっと自然界から学ぶべきではないでしょうか?




コグレオリーブ農園便り <2009・初秋> (2)

今年は、コグレオリーブ農園のオリーブの実が沢山生りましたので、「自家製浅漬け」を作ることに致しました。
薄いアルカリ溶液を作り、そこに漬け込んで渋味を抜きますと、本当に美味しい「浅漬け」が出来るのですが、詳しい作り方をお知りになりたい方は、私の著書「オリーブ&ベリー・ファンブック」(草土出版社)をご覧下さいませ。
この「浅漬け」を作っておきますと、色々なお料理にお使い頂けます。もちろん、このまま、お酒のおつまみとしてお召し上がり頂いても美味しいですし、シンプルなグリーンサラダのトッピングにしても良いと思います。
しかし、私の一番のお薦めは、「お醤油ベースの和風味に合わせて頂くこと」です。
今回は、「根菜類の和風煮物」をご紹介させて頂きますが、和風出汁、お醤油、味醂などで、根菜類に下味を付けながらも、「上質のオリーブオイル」と「オリーブの実の浅漬け」を加えることで、数段、美味しさがアップ致しますことを、是非、みなさまにも体験して頂きたいと思います。
「上質のオリーブオイル」と「オリーブの実」には、野菜類のコク、旨味を引き出す力があるのですが、お肉系を加えなくても、充分に満足感のある1品に仕上がりますので、ヘルシーな美味しさを、色々とお試し下さいませ。もちろん、「自家製浅漬け」が手に入らない場合には、市販の瓶詰めを使って頂いても結構ですし、市販品には、グリーンとブラックが有りますが、どちらをお使い頂いても構いません。



2009年08月17日

岩手県一関市「花と泉の公園」でウエディングのおもてなし (1)

6月20日には、岩手県一関市の「花と泉の公園」に伺い、国内屈指の素晴らしいベコニア観賞温室に隣接する園内のレストハウス「はずみ」で行われた結婚披露パーティーのお料理90人前を作らせて頂きました。
「今回のきっかけは?」と申しますと、私のHPをご覧になった「花と泉の公園」新社長の佐々木政典様の「直感、ひらめき」からスタートしています。
あれは今年の春先でしたが、佐々木様から、こんなお電話を頂きました。「小暮さんの<食を通じて全国を元気にしよう>という、ぶれない生き方には非常に共感致しました。何とか、岩手県を活性化するために協力してもらえませんか?」との、とても有難いお言葉。もちろん、私は「喜んで、やらせて頂きます!」と即答致しましたが、それからの佐々木様の行動力には本当に感激致しました。
数日後には、上京して頂き、都内で「これから、一関で何が出来るのか」を熱く語り合ったのですが、方向性が同じだったと言うこともあり、とても意気投合致しまして、色々なアイディアが出てきました。今回のウエディングも、そのひとつだったのですが、まさか、こんなに早く実現して頂けるとは思ってもいませんでした。
佐々木様ご自身でPR用のパンフレットを作成し、マスコミ各社にも掛け合って、自ら営業に走り回ったとのこと、本当に大変だったと思いますし、感動致しました。私の中から「これは、絶対に成功させなければいけないぞ!」との<熱い想い>が込上げてきたことは、言うまでもありませんし、準備を万端にして、当日を迎えるのが、とても楽しみでした。







岩手県一関市「花と泉の公園」でウエディングのおもてなし (2)

「花と泉の公園」内での結婚披露パーティーは、今回が初めての試みでしたので、前日の会場設営時には、良い意味での緊張感が漂う中、普段、温室やお花の管理をしていらっしゃるスタッフのみなさんにまでお手伝いをして頂き<手作り感を前面に出した>出来る限りの準備をさせて頂きました。
会場内は、広い空間を生かしながら、可愛らしいベコニアの花々で飾られ、卓上の小花や箸置きにも、地元ならではの、ちょっとしたアイディアを凝らしました。
メニューも手作りしまして、90枚すべてに直筆サインを入れさせて頂きましたが、お昼過ぎから始まった準備が終了した時には、既に周囲は真っ暗で、21時を回っていました。
スタッフのみなさん、遅くまで、御協力を有難う御座いました。みなさんのセンスの良さには、本当に感心致しました。明日も、お客様に喜んで頂けるように、精一杯頑張りましょう!




岩手県一関市「花と泉の公園」でウエディングのおもてなし (3)

披露宴の前日は、会場の設営に、スタッフのみなさんと共に全力を注ぎましたが、披露宴当日となりますと、朝からキッチンの方に入りっ放しで<地元食材を使ったお料理>の準備に集中致しました。
今回のように大人数様の場合、基本的な味付けや調理は、私が責任を持って致しますが、盛り付けに関しましては、美味しさのタイミングをはずさないように、現地スタッフのみなさんに御協力して頂き、人海戦術で素早く行うことを心がけております。
私は、基本的にスタッフを持たずに、毎回、現地でお手伝いをお願いするものですから、その都度、初めてお会いするみなさんに一からご説明し、ある意味<ぶっつけ本番>でお食事会に臨むのですが、このやり方、お手伝いして頂くみなさんを信用しなければ絶対に出来ませんし、何より勇気と度胸が必要ですよね(笑)もちろん、このやり方で18年間続けているわけですから、色々な経験をしていますし、あらゆるハプニングに対応するだけのノウハウは持っているつもりですが。
今回、お手伝いして頂いたみなさんは、とても段取り良く、スムーズにお料理を出すことが出来まして、とても有難かったです。コース料理の途中では、花泉名物の美味しいお餅も、突き立てをお出ししましたが、このように、地域の伝統食を披露宴でお出しするのは、とても素晴らしいことだと思いますし、いつまでも良い思い出として記憶に残りますよね。
この日は、「岩手日日新聞」と「「岩手日報」の取材もあり、両誌とも、翌日の朝刊に、カラー写真付きで大きく掲載されていました。
これをきっかけに「花と泉の公園」でのイベントが増え、地域活性化のお役に立てたのなら、これ以上嬉しいことはありませんし、また、ご依頼頂ければ、喜んで伺わせて頂きます。
今回のチャンスを下さった皆様、お手伝いして下さったスタッフのみなさん、本当に有難う御座いました。心よりお礼を申し上げます。






岩手県一関市「花と泉の公園」で、ランチ付き食育講演会

前日に結婚披露パーティーが行われた「花と泉の公園」内のレストハウスで、翌21日には「健やかな子供を育てる食育」と題した<ランチ付き講演会>が開催され、多くの皆様にご参加して頂きました。
実は、この企画も、花と泉の公園・社長の佐々木様の発案で、「折角、岩手まで来てもらうんだから、結婚式だけで終わらせずに、少しでも多くの人に小暮さんを知ってもらいましょう」というのが、発想の原点でした。本当に有難いことですね。ここまで真剣に考えて下さる方は、中々いらっしゃいません。
この企画に関しましても、佐々木様がパンフレットを作り、自ら保育園や学校関係を回って営業して下さったのですが、初めのうちは、反応もイマイチで、苦労の連続。とても大変だったようです。
佐々木様から1週間前に途中経過のお電話を頂いたのですが「小暮さん、ごめんなさい。やっぱり、この辺は田舎なんです。反応が鈍くて困りました・・・。まだ、5人位しか集まっていないんです。」との元気の無いお声に、私は「佐々木さん、有難う御座います。本当に私の講演を聴きたいと思って下さる方が1人でもいらっしゃるのなら、私は、人数に関係なく、喜んでやらせて頂きます。今回は、初回ですし、回を重ねるごとにクチコミで人数が増えるように頑張りますので!」と即答致しました。
「エッ、本当ですか?そんなに言ってもらえるのなら!」と佐々木様も元気を取り戻し、直前の追い込みで30名様以上も集めて下さったのには、とても驚き、感激致しました。
当日のランチメニューは、「オリーブオイルが決め手の黒ゴマと大豆、赤味噌風味のヘルシーパスタ」と「地元産キャベツのシンプルサラダ」の2品でしたが、どちらも大好評で、レシピに関するご質問も沢山頂き嬉しかったです。
講演の方では、自然が豊かな岩手県で生活(成長)出来る有難味を地元の子供達に伝えたいことや、便利な食生活の裏側のお話、地球環境のお話など、いつものように多岐に渡りましたが、どの話題にも興味を示して頂き、有難かったです。
この機会を提供して下さった花と泉の公園の皆様、ご参加して頂いた皆様には、心よりお礼を申し上げます。本当に有難う御座いました。また、お会い出来る日を楽しみにしております。




2009年08月19日

仙台で6週間、入院していました。 (1)

8月5日付けのブログでも、簡単にご報告させて頂きましたが、6月21日に仙台の東北大学病院に緊急入院致しまして、13時間をかけた「解離性大動脈」の大手術をして頂きました。
本当にびっくり致しましたが、「原因は?」と申しますと、大動脈には、本来、血液を全身に送り込むための「弁(ポンプの役割)」が3つ有るのですが、稀に2つしかない場合があるそうで、たまたま、私には2つしか「弁」が無かったそうです。
このケースは、欧米人に比較的多いらしいのですが、どうしても、血管に負担がかかるために、50才前後で解離することが多いらしいのです。しかも、解離する直前まで自覚症状が無く、一般的な健康診断や日帰りの人間ドックくらいでは、弁が2つしか無いことを発見するのは難しいとのことですので、大事に至る前に発見出来て、無事に大手術を乗り越え、回復することが出来た私は、本当に<幸せ者だ>と思います。
私は、今まで<神様の存在>を、あまり意識していませんでしたが、今回ばかりは<神様は確実に存在して、見守って下さっている>と思わずにはいられませんでした。
例えば、ドクターからは「新幹線を途中下車せずに、東京まで向かっていたら、おそらく、途中で死んでいたでしょう」と、退院前に言われたのですが、「なぜ、一駅で下車したのか?」と問われれば、「虫の知らせ(神様のお導き)」と言うしかありません。今、考えてみましても<奇跡>としか思えないのです。いつもの自分でしたら、帰りを急ぎ、多少無理をしてでも、家路に向かっていたと思います。
もうひとつは「手術の場所、タイミングの良さ」です。今回、ご縁あってお世話になりました東北大学病院は「心臓外科系」の技術水準がとても高いことで評判なのですが、私が救急車で古川の救急病院から仙台に向かう時には、東北大学病院から「ベストのドクター達が万全の準備をしてお待ちしています」との連絡を頂きまして、「こんなにタイミング良く、心強くて、幸運なことはない」と、本当に有り難く思いました。救急車の中では、点滴が効いてきて、意識もおぼろげでしたが、しっかりと<神様に感謝のお祈り>だけは致しました。
もちろん、高度な技術で手術を成功させて下さったドクターの皆様、ホスピタリティー精神に溢れ、笑顔で術後のケアーをして下さった看護士の皆様、人気の無い待合室で徹夜し、いつ終わるとも分らない手術の結果をじっと待ち、土地勘の無い場所で、入院に必要な物を完璧に買い揃えてくれた両親と、沢山の誓約書類に代筆でサインをして下さり、両親のフォローまでして下さった、古川で<パレット>という名前の美味しいお菓子屋さんを経営されている高橋寛さん、多賀城市の名パティシエ、村田和範さん・・・・。今回、そして今までお世話になってきました皆様は、私にとって本当に<生きた神様>なのです。
今まで、気が付かなかったこと<目に見えないものが、どれほど大切なのか>が、恥ずかしながら、今回の入院を通しまして、48才にして、初めて沢山見えてきました。
きっと、神様は「あなたには、まだ、この世の中で<食を通して>やらなければいけないこと、恩返ししなければいけないことが沢山あるのですから、まだまだ頑張りなさい!」と言って下さっているような気がします。
御心配をおかけしました皆様、本当に有難う御座いました。これからも、肩の力を抜いて<食を通した世界平和>のために、微力ながら、頑張りますので、宜しくお願い致します。



仙台で6週間、入院していました。 (2)

6月21日深夜から「解離性大動脈」の大手術をして頂きまして、集中治療室(ICU)のベットで麻酔から覚めたのは、翌日の夕方でした。
ドクターからは「手術は成功しましたよ。安心して下さいね。」との温かいお言葉を頂きましたが、それからの集中治療室での2週間は、本当に辛く、大変でした。
口には、高圧の酸素マスクを当てられ、体のあちこちには、点滴の管が付けられていて、殆ど身動き出来ない状態でした。(勿論、トイレにも行けません)
「点滴で、栄養分と水分の補給はされているから大丈夫ですよ」と言われてはいても、のどは渇き、水を飲めない辛さはかなりのものでした。数日後に、やっと氷を少しだけ、なめさせて頂いたのですが、その時の喜び、感動は、一生忘れられません。<そんな感動>が沢山あった2週間でした。
今、振り返りましても、確実に<私の人生観>は、この入院で変わったと思います。集中治療室でのきつく辛い経験を思えば、日常のあらゆることに<感謝の気持ち>を捧げずにはいられません。
普通にコップを持って水を飲めること、食べたい物を自由に食べられること、トイレに自分ひとりで行けること、廊下を自分の足で歩けること、熱いシャワーを浴びたり、お風呂に入れること、自分でページをめくって本や新聞を読めること、自分の意思で買い物が出来ること、自分で衣服を着れること・・・・・・・等々。
一般病棟に移り、点滴の管も殆ど外れて、身動きが自由になり、15日間の絶食から開放され、初めての病院食<おかゆ>を口に含んだ瞬間の感動も忘れられません。
<おかゆ>を一口含んだ瞬間に、全身が熱くなったのです。まさに「命ある食べ物」のエネルギーが確実に全身に広がって行く感覚は、初めての体験でしたし、改めて<人間の体は、命ある食べ物で出来ている>ことを実感致しました。
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入院中は、規則正しく、食事を出して頂き、体重もかなり減りましたが<病院食で改善すべき点>も見えてきました。
ある意味<学校給食が持つ問題点>とも重なりますが、形式的なカロリー計算と、成分分析にばかり重点を置くのは如何なものでしょうか?「合成の添加物に関しては、どうでもいいのですか?」と聞きたくなってしまいます。大切なのは「その食べ物に、どれだけの生命力があるのか」だと思うのです。
病院食で重要な意味合いを持つ<塩>の位置づけにも疑問を感じます。病院食では、1日当たり6g未満と決まっており、その結果、味気無い料理が多くなってしまうと思うのですが、塩の種類にまでは及んでおらずに、化学的に作られた精製塩だけを使っているような気がします。病院の売店で売られていたのも「食卓塩」や「アジシオ」でした。
<塩>にも色々な種類があります。海水を凝縮した天然塩には、人間の健康にとって欠かすことの出来ない旨味やミネラル分が豊富に含まれており、玄米中心の食生活を続けていれば、何ら問題の無いことが実証されています。
私は、毎食、おかゆや味噌汁、焼き魚等に、<上質の天然塩とオリーブオイル>を必ずかけて食べていましたが、毎朝の血液検査の結果も良好でした。
特に<オリーブオイル>に関しましては、ドクターの皆様や看護士の皆様も大変に興味を持たれて
おり、何度か、<ワンポイント・レクチャー>をさせて頂きましたが、主治医の先生からは「<食を通した健康作り>のために、病院食と売店の品揃えの改善も必要なので、これからは、是非とも、アドバイザーとしても病院に来て頂き、御協力をお願いします。」と、大変に光栄な御依頼を、退院する日に頂きました。
勿論、私の知識でお役に立てることがあれば、喜んで御協力させて頂きます。
なにしろ、仙台は、私が生まれ変わった<第2のふるさと>でもありますので、これからも末永く、宜しくお願い致します。





2009年08月24日

仙台で6週間、入院していました。 (3)

東北大学病院では、体調が落ち着くまで、6週間ほど入院させて頂き、大変にお世話になりました。
一般病棟に移りましてからは、御心配して頂いた皆様に、少しずつ、携帯メールやお電話で近況報告をさせて頂きましたが、「エッ!小暮さんご本人?本当に良かったね・・・・。まさか、こんなに早く貴方の声が聞けるとは思わなかったよ!」と、ご自分のことのように喜んで下さる方ばかりでして、改めて<多くの皆様に支えて頂いている有難味>を、心の底から実感致しました。私は、本当に幸せ者だと思います。
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「6週間の入院生活は、長いですね。将棋盤と定石本を送りますから、良ければ、活用して下さい。退院後に快気祝いを兼ねて対局しましょう!」と言って下さったのは、将棋もプロ級の私の友人、小林研一郎さん。久々に将棋盤に向かわせて頂きまして、将棋に夢中で怖い物知らずだった(?)学生時代を思い出しました。小林さん、お心配りを本当に有難う御座いました。
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体力も少しずつ回復し、初めのうちは、自室のある9階の廊下を気分転換に歩き回っていましたが、数日後に、やっと、エレベーターを使い、自由に1階の売店や書店に立ち寄る許可を頂けた時には、本当に嬉しかったです。<自分の意思で、思うように歩けること>が、こんなに有難く、素晴らしいことだと思ったことはありませんでした。
なにしろ、入院時は、気が付くと<集中治療室>でしたし、その後は9階の一般病棟でしたから、病院の外はもちろんのこと、1階や入り口がどうなっているのかも、ずっと興味津々で、院内ではありますが、初めて降りた1階の空気は、とても新鮮で、久々に開放的な気持ちになりました。
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本も沢山読みましたが、1階の書店で購入しました<綾小路きみまろさんの本>には感動致しました。厳しかった下積み時代のお話や、御自分の個性や可能性を信じ続けた<ぶれない生き方>には、かなり元気を頂きましたし、人気の秘密が良く分りました。ライブにも是非、行きたいと思いました。
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5月27日に生出演させて頂きましたNHK<ラジオビタミン>司会の村上信夫さんにも御心配して頂き、何度も激励のメールを頂きました。そして、7月中の番組内で、全国のリスナーの皆様に私の近況報告までして下さったのには、本当にびっくりし、感激致しました。
実際に、病院内でも<ラジオビタミン>を聴いていらっしゃる方は多く、私も、午前中の村上さんと神崎さんの元気なお声を聴いて「今日も1日、頑張ろう!」と、毎朝、思っていましたので、思いがけずに<嬉しいエール>を送って頂き、回復が早まった気がします(笑)
村上さん、本当に有難う御座いました。是非、またスタジオに伺わせて下さいね。
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入院中には、遠方であるにも関わらずに、多くの皆様に「お見舞い」に来て頂きました。そして、心に染み入る有難いお言葉を沢山頂きました。
「本当に有難う御座います。」今は、この言葉しかありませんが、今回の経験を無駄にせずに、少しずつ、皆様には<食を通して>恩返しをさせて頂きたいと思っております。
これからも、宜しくお願い致します。
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お陰様で、7月30日に退院することが出来ました。6週間ぶりの外の空気は、本当に新鮮で美味しく感じました。
多少、息切れしましたが、この日の感動を忘れないために、病院の周りをゆっくりと歩きながら、この6週間を振り返ってみました。
確実に<人生観>は変わったと思います。<これからは世の中のために尽くそう>という気持ちが、一層強くなりました。
仙台の駅前は<七夕ムード一色>でしたが、「初めて仙台で迎えた七夕」も忘れられない<素晴らしい思い出>となりました。







2009年08月29日

簡単で美味しく、ヘルシーな <豆乳・カルボナーラ>

暦の上では、すでに秋ですが、まだ残暑が続いております。皆様、如何お過ごしでしょうか。

夏の暑さ、疲れから、食欲が減退していらっしゃる方も多いかと思いますので、身近な材料で簡単に作れる、美味しく、ヘルシーな<豆乳・カルボナーラ>をご紹介させて頂きます。私も、このパスタは大好きで、時々作っていますが、ポイントが1つありますので、それをお守り頂きまして、是非<プロの味>をお楽しみ下さいませ。
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  <材料・2人前>
 (A)
・卵黄 2個分 ・粉チーズ(パルメザン) 大さじ2-3杯 ・胡椒 小さじ1杯 ・塩 小さじ1杯 ・醤油 大さじ1杯 ・白ゴマ 大さじ1-2杯 ・豆乳大さじ2-3杯 ・オリーブオイル 大さじ2-3杯
 (B)
・パスタ(今回はリングイネ) 200-250g
・青菜(今回は小松菜) 1/2束分
 
  <作り方>
①(A)の材料すべてをお鍋に入れておく。
②パスタをボイルする。茹で上がりの30秒前に刻んだ青菜を加え、一緒にボイルする。
③青菜入りパスタの水気を切り、①と合わせる。
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  <ポイント>
・③のところで、パスタの余熱で卵黄のとろみを出すのが正しいカルボナーラの作り方ですが、濃度が付かない時には、お鍋を軽く加熱しながら、手早く混ぜて下さい。
ただし、加熱し過ぎますと、炒り卵になってしまいますので、その点だけ注意して下さい。
(卵の蛋白質は70℃前後で凝固し始めます。)






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