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「情熱大陸」回想録 <イタリア・シシリアの名門オリーブ農園>編 (1)

オリーブオイルのソムリエでもある私が「世界№1」と認め、秋のオリーブ収穫の時期には、定期的に伺って、新鮮で上質なオイルを搾る作業に立ち会わせて頂いております、南イタリア・シシリアの名門オリーブ園「ラビィダ家」でも、「情熱大陸」の撮影をさせて頂きました。
メンフィーという小さな町にあります、ラビィダ農園の入口を入りますと、正面には、築200年以上の歴史を持つ、重厚な作りのヴィッラ(お城)があり、ラビィダさんのオイルのラベルシールのデザインにもなっています。
綺麗なお庭には、かつて、オイル搾りに使われていた石のローラーをはじめ、歴史を感じさせる道具類がセンス良く並べられており、どこで写真を撮りましても、絵葉書のような感じで、本当に感動致します(笑)。
南イタリア・シシリアの広大な台地に、どこまでも広がるオリーブの木々の緑は、太陽光に照らされ、きらきらと美しく輝いており、地中海からの心地良い風を肌で感じておりますと、「至福の時間」といった感じで、テレビの撮影をしていることや、時間の経つのを忘れてしまいそうになります(笑)。
ラビィダ農園では、まだグリーン色の濃い、若い実だけを90%以上、丁寧に収穫して、すぐに搾り始めます。
オリーブの実は、はじめグリーン色で、やがて赤味を帯びて、完熟すると黒くなるのですが、フルーティーでポリフェノールがたっぷりの上質なオイルを搾るには、まだ若いグリーンの実が適しているのです。
早速、搾り立てのオイルを味見してみました。抹茶のようにグリーン色の濃い、搾り立てのオリーブオイルは、香り高く、本当にフルーティーで美味しかったです。社長のナタリアさんが、バケットをトーストして下さり、熱々のそれに、たっぷりとオイルを浸けて食べてみましたが、本当に、言葉にならないほど美味しくて、日本から同行して頂いた撮影スタッフのみなさんも「オリーブオイルのイメージが変わりました!」と、感動した様子でした。
自然の摂理に合った「食べ物の命を頂くことの大切さ」を改めて実感致しましたし、美味しいオリーブオイルのおかげで、「時差ぼけ」もすっかり吹っ飛びまして(笑)、明日からの市場での仕入れと、本番の、お料理作りへのパワーがみなぎってきました。


ラビィダ家のシンボル、築200年以上のビィッラ(お城)です。

オリーブオイルを搾るために、かつて使われていた道具類です。

ラビィダさんの広大なオリーブ園にて、ナタリア社長、10歳の息子さんとご一緒に。

90%以上は、グリーン色の若い実だけを丁寧に収穫致して、素早く搾ります。

完全オートメーション化された、高性能の機械で搾ります。

グリーン色が濃く、香り高い「搾り立てオリーブオイル」です。

焼き立てのバケットにオイルを浸して試食致しました。最高の美味しさでした。


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2010年05月24日 15:15に投稿されたエントリーのページです。

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