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中日ドラゴンズ・中村紀洋選手から学ぶこと

南ドイツのレポートは、まだ続きますが、ここで一休みさせて頂き、国内の話題で書かせて頂きます。
プロ野球・日本シリーズは、ドラゴンズの優勝で幕を閉じましたが、最高殊勲選手(MVP)に選ばれたのは、昨年、オリックスからリストラされ、獲得球団も全く無く、たったひとりでキャンプを過ごし、3月になって、やっと中日が救いの手を差し伸べてくれ、それまでの年俸の50分の1の400万円でテスト生・育成選手(2軍のみプレー可能で背番号は205)からスタートした中村紀洋選手でした。
数年前、近鉄時代の中村選手にお会いしたことがありますが、その時には、金髪の長髪で、物怖じしないボクでさえも、「高圧的な、近寄り難い人だなぁ」と思っていました。
中日での練習初日にチームメイトから、きつく、こう言われたそうです。「おまえは、テスト生なんだから、キャリアは関係無いぞ、今までの態度は許さないから覚悟しておけよ!」と。それからの中村選手は、裏方さんがする仕事も必死にこなし、地道な努力を積み重ねて行きました。気が付くと周りの人達への感謝の気持ちから「有難う御座います」の言葉が、何度も自然に出るようになったと言います。一度、干されて、地獄を見たことで、「決して、自分ひとりの力でスターになれるわけではない」ことに気が付いたのですね。
MVPのヒーローインタビューでの、涙ながらの「有難う御座います!」の一言は、ボクの心にも染み渡りました。料理の世界でも、似たような経験が有りますが、時には、「干されたり」「下積み」も大切なんですね。
子供達への講演でも、「良い結果」だけを簡単に求めるのではなく、そこまでのプロセスを「遠回り」して実感することの大切さ、自分を支えてくれる、あらゆる人、物への感謝の気持ちを持つことと、感謝されることの醍醐味を教えて行きたいですね。

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2007年11月07日 12:39に投稿されたエントリーのページです。

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