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起源の古い「エジプトのビール」

先日、食文化の取材の仕事でエジプトを訪れましたので、数回に分けまして、レポートさせて頂きます。
まずは、「ビールのお話」から。エジプトのビールは起源が古く、紀元前3000年以前の「死者の書」と呼ばれた「死後の世界の案内書」の中にも、ビールのことが記されています。とりわけ「アニとヌーの死者の書」には「私は白い大麦で作ったパンと、赤い穀粒で作ったビールで暮らしたい」「霊魂達を喜ばせるために、菓子とビールの捧げ物をする」と書かれており、パンとビールが当時の「主要な食料と飲料」だったことや、「死者への大切な供え物」のひとつだったことが、容易に想像出来ます。
写真の壷は、古代エジプト古王国時代(紀元前2700年頃)に首都であった「メンフィス」の遺跡で発見された「ビール作りのための壷」です。
猛暑のエジプトでは、すぐに喉が乾くために、私も水代わりに(笑)よくビールを飲みましたが、代表的な銘柄は、星のマークで有名な「ステラビール」と、階段ピラミッドのイラストが入っている「サッカラビール」の2種類が有ります。ちなみに「ステラ」は創業開始が1897年と歴史も古く、味は濃い目でコクがあり、「サッカラ」は、さっぱりとしていて飲み易いのが特徴です。
今回の滞在中に、カイロのレストランで、こんなエピソードが有りました。私は、いつものようにビールを注文したのですが、出てきたのは、初めて見る「アムステル・ゼロ」というラベル。早速、飲んでみますと「何、これ?」と言いたくなるような味で、すぐにボーイさんを呼びました。私が「すごく不味いけれど、これは、ビールですか?」と聞きますと、彼いわく「私達がいつも飲んでいる、美味しいノンアルコールビールです。」と平然と言われてしまいました。
よく考えれば、エジプトは「イスラムの国」であり、宗教的に、お酒を飲む人は非常に少ないんですね。
「郷に入れば、郷に従え」ということで、その時だけは「ノンアルコールビール」だけで済ませました
が、やはり、食事には、普通のビールが合うと思いました(笑)


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2008年08月26日 00:16に投稿されたエントリーのページです。

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