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2008年02月 アーカイブ

2008年02月05日

1月イタリア訪問記 (3)

ミラノの食料品店で「オリーブのジャム」を見つけました。塩味のオリーブペーストは「タプナード」と呼ばれ、南仏、イタリアでは一般的ですが、甘いジャムは初めてでしたので、早速購入し、色々な食材と組み合わせてみました。もちろん、シンプルにトーストしたパンに塗って食べても美味しいのですが、ベストな組み合わせは、塩味の効いた生ハム、サラミソーセージやゴルゴンゾーラなどのフレッシュチーズにジャムを乗せ、フルーツやレタスを添えてサラダ仕立てにする食べ方ですね。
チャンスがあれば、前菜の一品として、ケータリングでお出ししたいと思っています。

1月イタリア訪問記 (4)

イタリアも日本と同じように南北に長いため、地域ごとに料理の特徴も異なります。例えば、北イタリアでは、酪農業が盛んですので、チーズ・バターを使った料理が多くなります。
「ミラノ風リゾット」と言えばサフランで香り付けし、たっぷりのバターとチーズでリッチに仕上げますし、「ミラノ風カツレツ」と言えば牛肉を薄く延ばして作ったカツレツを、フライパンに多目に入れたバターでパン粉を香ばしく焼くように仕上げます。
今回は、北のミラノから入り、南のローマから帰るコースでしたが、南下するにつれ、料理の特徴がはっきり変化する様子を見てゆくのは、とても楽しく興味深いですね。世界的にも、これだけ物流システムが発達し、地産地消がどんどん失われつつある現在ですが、イタリアでは各地に、地元の人々に愛され続けている郷土料理がしっかり残されており、子供も大人もみんなそれを美味しそうに食べている、そんな光景がなぜか新鮮に、羨ましく見えてしまいます。

2008年02月09日

初春の好対照な風景

先週末は、クッキングスタジオのある船橋周辺にも雪がかなり降り、庭のオリーブやレモンの木々もご覧のような雪化粧でしたが、翌日、取材で熱海港から30分程フェリーに乗り、初島に伺いましたら、何と河津桜がすでに満開でびっくり致しました。
周囲4kmほどの初島を、ゆっくり徒歩で一周したのですが、肌に触れる風は心地よく、自然も豊かで、思いがけずに一足早い春の訪れを感じることが出来て、とても嬉しかったです。
海岸沿いに有る海泉露天風呂(海底40mから汲み上げた海水を利用)も、お肌に良い成分が多いと聞き、思わず飛び込んだのですが、やや塩分の強い良質のお湯で、目の前に広がる雄大な太平洋を眺めながら、波音をBGMに至福のひとときを過ごしました。
地元の食堂で食べた、メジナのお刺身と明日葉のかき揚げも最高でしたね。
東京からでしたら、日帰りコースですので、これからの季節、是非、皆様にもお薦め致します。



1月イタリア訪問記 (5)

「アドリア海の女王」とも呼ばれ、誰もが一度は訪れたいと思う世界遺産の街・ヴェニスでは、ヴェネツィアングラスの工房も訪れました。
日本では、ヴェネツィアングラスと言いますと、赤や青のグラスで、金の縁取りがあり、中央に花が描かれている物を指すことが多いですが、実はそれらは、本来、チェコガラスに金彩を施した物で、ヴェネツィアングラスの特徴を示しているとは言い難いのです。
では「本当の特徴は?」と言いますと、モザイク画の写真のような宙吹きによる形の面白さや、レースガラスやムリーネと呼ばれる細かい繊細な模様の生み出す色合いの美しさなどにあります。
つまり、同じ物は2つと無い、職人手作りの芸術品なわけですから、金額に左右されずに「自分が惹かれた作品」を御土産にするのが良いと思います。




1月イタリア訪問記 (6)

今回は、大丈夫でしたが、冬から春先にかけてヴェネチアを訪れますと、「アクア・アルタ(高潮)」に遭遇することがあります。
地球温暖化が原因のひとつとも言われていますが、とりわけ、低地のサン・マルコ広場周辺の浸水はかなりのもので、水溜りというよりも、水位が1mほどにもなる年もあり、広場や通路には、急遽、写真のような台をつないで簡易橋が作られます。当然、狭い橋の上は、大勢の観光客で渋滞しますし、1階で営業しているお店は、従業員総出で商品を手際良く、2階に移動させます。地元の方々は、慣れていますので、高潮で浸水していても平然としていますが、私が初めてその状況を見た時には、本当にびっくりしました。
ホテルではレンタル用の長靴が用意されていますし、御土産屋さんが、急に安い長靴屋さんになったりする様子は、まず、日本では考えられないですよね。
ヴェネチアでは、毎年、1月下旬から2月上旬にかけて、大規模なカーニバルが開催されます。今年も、御土産屋さんには、その衣装や仮面が彩り良く並べられていました。カーニバル期間中に「アクア・アルタ」が来なければいいなと、いつも思います。



2008年02月13日

春爛漫の南房総・館山・鴨川

先日、ケータリングの仕事で久しぶりに南房総に伺いました。
仕事は夕方からでしたが、少し早めに到着し、鴨川シーワールドと館山の苺狩りハウスに立ち寄ってみました。どこまでも長く続く海岸沿いの畑には、色取り取りの綺麗な花がたくさん咲いており、この辺だけはすでに春爛漫という感じでした。
実は、千葉県民でいながら、シーワールドは初めてだったのですが、素晴らしいショーの数々に感激致しました。特に、巨大なシャチのバク転は迫力がありましたね。どうやって教え込むのでしょうか?
のどかにカップルで泳ぐセイウチも良かったです。大勢の観光客に向かって「みんなも、楽しくゆっくり生きようよ」とメッセージを贈ってくれているかのようでした。
館山の苺は、その美味しさで定評がありますが、今回試食させて頂いた「ベニホッペ」も素晴らしかったです。甘さ・コク・酸味のバランスが最高で、苺狩りしていたみなさんは大満足の様子でした。



2008年02月14日

南房総・千倉で「食育」料理教室 (1)

今年も引き続き、南房総市の「食育推進委員」に任命して頂き、本日は、新築したてで機能的、お洒落な内装の千倉町・健田(たけだ)小学校にて、親御さん向けの「食育講演・料理教室」をさせて頂きました。
今回、参加されたみなさんは、とても熱心な方ばかりで、「食」の大切さを充分に認識されており、私のレシピを「野菜がたっぷりで、すごくヘルシーだし、とても美味しいので、今晩から早速、実践してメタボ気味なお父さんと子供達に食べさせます!」と、張り切って帰られました。
また、講師として呼んで下さるとのことでしたので、次回は、この食事をされたご家族の反応もお聞きしたいですね。



南房総・千倉で「食育」料理教室 (2)

料理教室では、いつものことですが、私が作った料理は、みなさんにご試食して頂き、(作りながら、味見は何回もしますので)私は食べないのですが、今回は、学校側の計らいで、生徒さんと同じ給食をご用意して頂き、講習会後に校長室で美味しく食べさせて頂きました。
以前、栄養士さん向けの講演も何度かさせて頂きましたが、日頃から、南房総市の栄養士さんはじめ、給食スタッフのみなさんのレベルの高さ、研究熱心さには感心しておりました。そして、本日、久々に心のこもった給食を食べさせて頂き、とても嬉しかったです。これだけの手の込んだランチを家庭で作るのは大変なことです。南房総市の子供達は、本当に幸せだと思いますね。
生徒さん達がサンマをさばいて作ったという「つみれ汁」も見事!プロ並みでした。素晴らしい!
本日は、バレンタインデーということで、ハートのチョコレート(苺風味)がデザートとして付いていましたが、素敵なプレゼント(給食)を頂きました。
プレゼントといえば、もうひとつ、下の写真なのですが、手作りの「講演会のタイトル書き」が、とても気に入り、帰りに貰ってきました。今回の講演会を企画して下さった養護担当の先生作だそうですが、手作りの暖かさがいいですよね。


南房総のフラワーロードと花の天ぷら

南房総の千倉から白浜にかけての海岸沿いでは、2月に入りますと、ご覧のように綺麗な花々が、あたかも高級なペルシャ絨毯を敷き詰めたように咲き始め、どこのお花畑も、訪れた観光客のみなさんの笑顔で溢れています。
千倉町の殆どの民宿、旅館、飲食店では、この時期限定で「食用花の天ぷら」をメニューに入れており、揚げたてを食べることが出来るのですが、特に「キンセンカの天ぷら」は、食感も良く、塩を付けて食べると美味しいです。チャンスがありましたら、是非、みなさまもお試し下さい。
写真は、「菜の花とキンセンカの天ぷら」なのですが、ご家庭で揚げる場合には、小麦粉よりも片栗粉を付けたほうが、外はパリパリ、中はふっくらと美味しく仕上がります。
春らしく、かぼちゃで作った蝶と素麺で作った花を添えてみました。


2008年02月23日

南伊豆の河津桜が見頃です。

昨年11月に、南伊豆・河津町で「食育講演会」をさせて頂いた(ブログ「食育・講演活動」をご覧下さい)ご縁で、「これから見頃の河津桜を是非、見に来てください。」と、地元の方から声をかけて頂き、早速、先週末に、出張料理の仕事の途中で伺いました。
今年は、寒さが厳しかったため、例年より開花が遅れており、これから見頃が1ヶ月近く続くということで、是非、皆様にも訪れて頂きたい名所です。
特に、飯田家の庭先にある、樹齢50年以上の原木はとても優雅で格好良く、いつまでも眺めていたくなるほど魅力的、セクシーでした。
河津川沿いに咲く菜の花とのコントラストも素晴らしかったですが、特に、下賀茂・日野の広大な菜の花畑には感動しました。こんなに素晴らしい菜の花畑は、初めて見ました。
今回は、南伊豆の大自然から、たくさんのエネルギーを貰えた気がしました。また、来年も伺いたいですね。

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