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2007年09月 アーカイブ

2007年09月01日

料理がテーマの映画のお話

仕事柄、海外に行く時に飛行機の中で映画を見ることが多いのですが、最近、レストランがテーマの心温まる良い映画を2本観ましたので、簡単に御紹介させて頂きます。
まずは、「レミーの美味しいレストラン」です。とにかく良く出来た作品で、料理好きでシェフになりたい主人公のネズミがとても可愛らしく、一生懸命に美味しい物を作ろうとする姿に心打たれます。「やって出来ないことは無い!」子供達に是非観てもらいたいですね。
もうひとつは、渋谷・文化村「ル・シネマ」でのみ上演されているドイツ映画「厨房で逢いましょう」です。
こちらは、大人のラブ・ストーリーなのですが、料理人として天才的な才能を持ちながら、職人気質で人付き合いが苦手な大柄のシェフが、ダウン症の娘を抱える主婦にいつしか恋心を抱くようになります。夫や家族との関係に悩む彼女の疲れた心を、自らの想いの全てを込めた絶品の料理の数々で癒していく、その過程と心優しいシェフの切ない片思いが味わい豊かに描かれており、深い感銘を受けました。
心の込もった美味しい料理は、どんな言葉をも超越する、素晴らしいメッセージなんだと改めて思いました。

2007年09月02日

クロアチアの見事な朝市

中欧の旧社会主義国には魅力的な国が多いですが、訪れてみて、はるかに予想より素晴らしかった国と言えば、クロアチアです。2年前の秋に初めて伺いましたが、自然が豊かで見所も多く、食文化もイタリアの影響を受け、洗練されており、どこで食べても美味しかったです。
仕事柄、その場所の食事情を知る為に市場には必ず行きますが、首都ザグレブの朝市には感動しました。凄くカラフルで、並べ方もオシャレというか、几帳面。トルコなどのイスラム圏の市場も几帳面な並べ方をしていますが、長い歴史の中で、文化が近隣諸国と複雑に融合しているのだろうなと思いました。


2007年09月03日

クロアチアの明るい子供達

かつて社会主義国のユーゴスラビアだったクロアチアは、独立を勝ち取る為の戦争を1990年に開始し、2年後に苦難の独立を果たしましたが、その傷跡は、市街の建物のみならず、人々の心にも深く刻まれているのだろうなと察します。しかし、街を歩いていますと、想像以上に人々は温かく、明るい笑顔で声をかけてくれますので、何だか、こちらまで明るく幸せな気持ちになって、クロアチアが大好きになりました。
「どうして、明るく振舞えるのだろう?」と初めは不思議でしたが、数年前まで「戦争」と言う、まさに生死をさまよう辛い経験をしているからこそ、生きていられることへの感謝、自由で平和に過ごせる今の時間を有難く思い、大切にしようという気持ちが、明るさ、温かさの根底にあるように感じました。
最初は、ボクのことを「どこから来たんだろう?」という感じで遠巻きに見ていた子供達も、一度話しだすと、みんな近づいて来て、写真を撮ったり、撮られたり、楽しいひとときを過ごしました。

2007年09月04日

クロアチアの美味しい料理

クロアチア料理の印象は、イタリアンとフレンチを融合したような、とてもバランスの良い料理で、どこで食べてもハズレが無いのが素晴らしいと思いました。
例えば、上の写真。新鮮な地魚のブイヤベース(サフランとトマトがベースの軽い煮込み)なのですが、本場・南フランスで食べても、煮過ぎて匂いがきつくなり易い、とても繊細で、高度なテクニックを要する料理の代表です。しかし、港町・ドブロヴニクで食べたそれは、素材の持ち味を充分に生かした上品な味わいで、とても美味しかったです。しかも、付け合わせがイタリア料理の定番のポレンタ(トウモロコシのすいとん)だったのがとても新鮮で、まさに料理に国境は無いことを実感しました。
もう一品は、シーフードリゾットですが、炊き込む時のベースとなる出汁をフランス風にしっかり作っているからでしょう、とてもコクが有って軽い、プロ好みの美味しさでした。
海外に出て、そこの国の人々が元気で優しく、料理が美味しいと、それだけで、その国のイメージ全体が断然良くなるのは、ボクだけでしょうか?

2007年09月05日

クロアチアの雄大な自然

クロアチアには、豊かな観光資源が各所に有ります。その中でも、特に素晴らしいのが、首都ザグレブの南110kmに位置する「プリトヴィッツェ湖群国立公園」だと思います。
ここには、大小16の湖と92ヶ所の滝が有り、世界中から年間90万人の観光客が訪れる貴重な湖群公園でして、ボクが訪れた10月の紅葉は言葉に出来ないほど素晴らしかったです。
この躍動感溢れる大自然の芸術も1991年の紛争時には、戦災による被害が大きく、一時は「危機にさらされている世界遺産リスト」に登録され、緊急保護措置が必要な状態にまでなったそうです。
現在は、人々の努力で幻想的な美しさを取り戻し、リストからも除外されていますが、今後、永遠に「危機リスト」に載らないことを願うばかりです。

秋の味覚・キノコの美味しい一皿

先日、市場で見事なマッシュルームを見つけ、早速、色々な料理を作ってみました。
シンプルにオリーブオイルをかけてオーブン焼きした物も美味しかったですが、今回は、ヘルシーな万能ソースを御紹介いたしましょう。
キノコ(シメジ、シイタケ、マイタケでもOK)はみじん切りして、オリーブオイルで炒めます。途中で軽く、塩・胡椒・ガーリックパウダーを振り、適量の豆乳を加えて軽く沸かします。最後に、水溶きコーンスターチで濃度を整えたら出来上がりです。
簡単ですが、とても美味しく、フライパン焼きした魚やステーキ等、何にでも合うソースです。写真は、パスタにキノコソースを絡めた一品で、軽いながら、とてもリッチな味わいが楽しめます。

2007年09月06日

マルタ共和国に出発する日の出来事

昨年1月、イタリアとアフリカ大陸に挟まれ、「地中海のヘソ」と呼ばれているマルタ共和国にオリーブオイルとワインの取材で行って来ました。
今でも良く覚えていますが、出発日の1月21日は、成田周辺が記録的な大雪に見舞われ、全便欠航となり、周辺のホテルは、急な予約でどこも満杯、市販のお弁当も完売状態で、フライト時間も決まらず、どうしていいのか分からない、うつろな目をした旅行客だけがぎっしりの空港に、結局、2日間も缶詰状態で足止めをくった思い出(?)の日でもあります。それだけに、マルタに到着した時の喜びはとても大きく、この旅のことは一生忘れないと思いました。
実は、マルタから戻る日も、乗り継ぎのミラノが雪で閉鎖され、マルタに延泊して、何とか戻れる飛行機を苦労して探し、ドイツ・フランクフルト経由で、予定よりも2日遅れで帰国致しました。
このような時の心境は、自然が相手ですので、慌てず、逆らわずに、ハプニングを「貴重な経験」と考え、楽しむくらいの余裕が必要だと実感致しました。
写真は、雪に覆われた、ウチのオリーブやレモンの木々と空港の風景です。


マルタ共和国の美味しい飲み物

苦労してやっと到着したマルタですが、疲れも吹っ飛ぶほど美味しかったのが、ホテルでウエルカムドリンクとして出して頂いた、「キニー」という地元産の炭酸飲料の赤ワイン割りでした。
「キニー」は、地元で採れる、少し苦味のあるオレンジジュースがベースになっており、甘さも控え目の大人の味で、白ワインやシャンパンで割ったり、お料理との相性を色々試しながら、楽しく飲みました。
ワインも数千年の長い歴史があり、予想以上にしっかりとした口当たりの物が多く、嬉しくなってきました。
マルタは、イギリス統治の歴史もあるため、オシャレなイギリス風のパブも多く、地ビールも生産されており、ラガー系がとても美味しかったです。


2007年09月07日

マルタ共和国のオリーブの歴史

5つの島からなるマルタ共和国ですが、そのひとつ、ゴゾ島の大城塞の中を歩いていましたら、なんと古代ローマ時代のオリーブオイル製造用の道具を発見しました。
何千年も前のギリシャ神殿の壁画やエジプトの彫刻などに、平和のシンボルである鳩がオリーブの枝をくわえて羽ばたいている様子が遺されていますが、その当時、実際に使われていた道具を見るのは初めてでした。
現在でも、同じような道具を使っているオリーブ園が有りますが、長い歴史の中で、いかにオリーブオイルが人々の生活に役立ち、共に生きてきたのかが分かる貴重な遺跡だと思いました。

マルタ共和国のオリーブオイル

数千年の長い歴史を持つマルタ共和国のオリーブオイルですが、質も良く、現地では、侵略の歴史を反映してか、色々な国の料理に使われています。
例えば、マルタの野菜をたっぷり使った、素朴な味わいの郷土料理、家庭料理を初め、イタリアンやインド、中国、アフリカ、アラブ系の料理に至るまで、上手くオリーブオイルが採り入れられています。
スーパーマーケットのお惣菜も色々なバリエーションがあり、見ているだけでも楽しくなってきます。


2007年09月09日

マルタ共和国のセラミック製品

スペイン、南フランス、イタリア辺りの地中海沿岸の町に伺いますと、オシャレで可愛らしい、手作りのセラミック製品を沢山、目にします。
マルタでも、優れた食器類を見つけました。とにかく、色彩が斬新で、眺めているだけで楽しい気持ちになってきます。
オリーブ研究家のボクとしましては、オリーブ柄の食器は、全て買いたいところでしたが、すでに、重い瓶入りのオイルを数本買っていまして、飛行機の重量オーバーの罰金が怖かったものですから、小さい物を数個だけ購入致しました。
いつでもそうですが、日本に戻って手作りの食器類を眺めていますと、「あそこでもっと買っておけば良かったなぁ」という気持ちになります。それだけ、ヨーロッパには、魅力的で素晴らしい作品が多いということですね。


2007年09月11日

コグレ農園のブルーベリー

我が農園のブルーベリーもかなり熟してきました。目に対する効果は50年以上前から実証され、強い抗酸化作用は、癌、脳卒中、肝臓障害にも効力があると言われています。
そのまま食べても美味しいブルーベリーですが、シャンパンや白ワインに入れて、カクテル風に楽しむのもいいものですね。
ヨーロッパでは、ジャム状に煮詰め、チキンやポーク、ジビエ(野鳥獣)料理のソースや付け合わせにしたりもします。以前、某食品会社からの御依頼で、スモークしたターキーハムと甘酸っぱいブルーベリージャムを組み合わせたサンドイッチを開発し、意外な美味しさ、バランスの良さから、女性好みのヒット商品になりました。
フルーツを料理に採り入れる発想は、とても重要で、ヘルシー志向のニーズに合っていると思います。

コグレ農園のプラム

我が農園のプラムも食べ頃になりました。
プラムには、現代の食生活で不足しがちなカルシウム、鉄分、カリウムが多く含まれ、果糖による甘さも充分ですので、自然の甘味という点でも貴重な存在です。
「なぜ、カルシウムが必要なのか?」と言いますと、カルシウムには、神経を休め、イライラを防ぐ効果がありますので、勉強に集中出来ない子供達には、特にお薦めしたいですね。
「鉄分を補給することのメリットは?」と言いますと、プラムは、増血に良いということで、日本の女性に多い貧血症の方々には、是非、食べて頂きたいですね。
「カリウムの効能は?」と言いますと、取り過ぎた塩分を排除し、心臓、筋肉機能を調整する作用があります。食物繊維も豊富で、便秘にも良いですね。
ちなみに、プラムを乾燥した物がプルーンで、フレッシュが終るこれからの時期はプルーンをお薦め致します。

2007年09月13日

ネパールで見たヒマラヤ

サンスクリット語で「雪の家」を意味するヒマラヤは、東西2800kmにわたる大山脈に8000mを超える巨峰が14、そのうち8座はネパールに有ります。ネパール語では「ヒマール」と呼ばれ、神々がおわす神聖な場所として崇められていまして、ヒマラヤに登るのは無理でも、近くから眺めるのは子供の頃からの夢でした。
ネパールでは、10-3月の乾期が特に空気が澄んでおり、絶景を目にするチャンスが多いのですが、昨年3月に、食文化の取材と和食の指導でネパールに伺う機会に恵まれ、カトマンズの西200kmに位置するポカラの町から素晴らしいヒマラヤの絶景を見ることが出来ました。
現地の人にビュースポットを教えて頂き、朝の3時から、懐中電灯持参で、小高い山を3時間ほどかけて歩いて登り、しっかり、目に焼き付けようとしましたが、あまりの雄大さに言葉を失うくらい感動致しました。写真では、そのスケールの大きさを皆様にお伝え出来ないのが、とても残念です。

ネパールの温かい人々

ネパール語はよく分かりませんでしたので、現地ガイドと一緒に、かつて北のチベットと南のインドを結ぶ交易路として栄えたポカラの旧市街を歩きましたが、とにかく、外見だけでもネパール人に成りきり、地元の人々とコミュニケーションを取りたくて、民族衣装屋さんを何軒も見てまわりましたが、ボクに合うキングサイズが無く、仕方なしにTシャツと帽子(これも小さかったです)を身に付けて歩いていました。
それでも、現地では、かなり目立ったようで、殆どの人達が、近寄って来て、何か話しかけてくれたり、ニコニコ笑顔を返してくれました。
ネパールの女性は、結婚が早いようで、写真の女性はまだ10代なのに、既にお子さんが2人いるそうです。最初は少し怖そうな地元のおじさん達に混じっても、不思議と馴染む自分に感心してしまいます(笑)


2007年09月14日

ネパールの勤勉な女性と子供達

ネパールを訪れて一番印象的だったのが、とにかく女性と子供達が良く働いていることでした。
男性陣は?と言えば、日陰でのんびり休んでいる人が多かったですね。地元では「ネパールは女性によって成り立っている」という、ことわざも有るくらいだそうです。
町中に何ヶ所か有る井戸で水を汲むのも女性ですし、その水の入った、とても大きくて重い容器を担いで家まで運ぶのも女性です。市場で野菜を売っているのも女性や子供達ですし、ネパールの女性と子供達がとても逞しく見えてきますね。
こうした生活と比べますと、何でも簡単に手に入る我が国・日本では、一見「かなり豊かな生活」をしているかのようにも見えますが、ボクは、そうとも言えない気がします。ネパールの人々はお金持ちではないけれど、「大自然の中で生きる喜び」「水の有り難味」「家族の絆への感謝の気持ち」を日々、実感していると思いますし、ボクには「本来、生きるって、こういう事なんだ!」と気づかせてくれる、貴重で素晴らしい国だと思います。


2007年09月18日

大好評の「親子料理教室」

「食育」は、子供さん達ばかりでなく、親御さん達にも学んで頂きたいと、常日頃、思っておりますが、本日、南房総市の公民館で「この時期の食生活が、将来的に、最も重要な意味を持つであろう、幼いお子さん」を育てていらっしゃるお母さん達を対象にした御料理教室を開催致しました。
若いお母さん達にとっては、子育ても大変な時期で、なかなか御料理を習う余裕も無いかとは思いますが、予想以上に多くの方々に受講して頂き、嬉しかったです。中には、おばあちゃんと一緒にいらして、手を離せないお子さんの子守りを交代しながら、熱心にメモを取って下さっている方もあり、恐縮してしまいました。このような状況では、当然、ボクの指導にも熱が入り、皆さんには満足して頂けたようです。
メニューは「美味しい玄米の炊き方」「野菜たっぷりの和風スープ」「黒胡麻と赤味噌風味のパスタ」でしたが、野菜嫌いのお子さん達がペロリとスープや玄米を完食する姿を見たお母さん達が感激していわく「美味しければ、子供は食べるのね!」ボクも同感です。皆さん、頑張りましょう!

2007年09月19日

とても美味しい、玄米サニーレタスチャーハン

まだまだ、残暑厳しいですね。先日、行きつけの八百屋さんに行きましたら、親父さんが悲痛な面持ちで「小暮さん、この暑さで葉物(ハモノ)がどんどん傷むので、安くするから箱ごと持って行ってよ!」と見せられたのが、20個以上は入っている、とても美味しそうなサニーレタスでした。
普通にサラダとして使えば、100人前以上の量ですが、ケータリングの予約は、そんなに入っていませんし、一瞬、悩みましたが、勢いで2箱(40コ)買ってしまいました。
「さぁ、どうしよう?」御浸し、炒め物、煮物など、色々作ってみましたが、想像以上に美味しかったのが、玄米チャーハンでした。レタスの他には、ひじき、白胡麻、卵を入れましたが、毎日でも食べたくなるような味の良さでした。ポイントは、オリーブオイルでレタスの歯ごたえを残しながら炒めることと、仕上げに少量のごま油で香り付けすることでしょうか。皆さんも是非、御試し下さい。

群馬県の美味しいりんご園

毎年、この時期に美味しいりんごを送って下さる群馬県の農園に伺い、生産者の方々から、仕事の喜びや御苦労話を色々と聴かせて頂きました。
特に「良いりんご(農作物)は、良い土からだよ。」という御言葉がとても印象に残りました。子育ても一緒で、まずは土台作りが大切なのですね。体に良い物、エネルギーの有る物を沢山食べて、土台がしっかりしてくれば、病気も寄り付かなくなりますし、健康でいることが、集中力を高め、前向きな発想になって、学力向上にも繋がると思います。
生産者の方々が、日々、りんごに愛情を注ぎ、手をかけることで、りんごも充分にエネルギーを蓄え、それに応えようと頑張っている気がしました。
下の写真は、可愛らしい姫りんごです。

2007年09月26日

新潟・新発田市のお薦めレストラン

先週、宝飾展示会の御持て成しの御料理を作るために、新潟・阿賀野市に伺ったのですが、主催者の御紹介で、会の前日に、新発田市豊町にあるフレンチレストラン「Orga(オーガ)」に伺い、食事をしました。初めは、失礼ながら、「場所的に、期待してはいけないかな?」と思っていたのですが、これが大間違いで、東京の一流店にも負けない、とても素晴らしい空間とお料理の数々でした。
とにかく、素材が素晴らしい!肩の力を抜いて、地元の良い素材に目を向け、その美味しさを素直に、最大限に引き出しており、「こんなに素晴らしい感性を持ったシェフは、かなりのベテランに違いない」と、食べながら考えていたのですが、これか゛、大ハズレでした。
食後に挨拶に出て来てくれたシェフは、まだ30代前半で、完成度の高いデザートまで、全てひとりで作っていらっしゃるとのこと。しかも、大阪・辻調理師学校の後輩であることも分かりました。
本場フランスでも、本当に美味しいレストランは、食材の豊富な地方に沢山有ります。シェフの名前は、加藤君と言いますが、彼の今後の成長がとても楽しみですし、都会にばかり集中せずに、良いレストランが各地に出来て欲しいですね。これで、新潟を訪れる大きな楽しみが、またひとつ増えました。

新潟・阿賀野市の瓢湖

仕事で初めて訪れた阿賀野市でしたが、人は優しく、食材も豊かで、観光資源も多く、今まであまり知らなかったのが不思議なくらい素晴らしいところでした。小学校の教科書で読んで感動し、いずれは伺ってみたいと思っていました、白鳥の飛来で有名な瓢湖にも、念願叶い、行くことが出来まして、とても嬉しかったです。
五頭山と、その雄大な緑に抱かれた美しい湖には、蓮の実が成り、その近くを鴨や白鳥が優雅に泳いでいて、気が付くと、時間の経つのを忘れ、見入っていました。このような素晴らしい自然は、地球全体の財産として遺さなくてはいけませんし、地元の方々も自信を持ってPRし、全国の皆さん、特に子供達には、是非、見に来てもらいたいですね。
近くには、月岡、出湯、今坂、村杉といった、良い温泉地も有りますし、美味しい御飯、御酒、、豆腐、野菜、果物等々、もう最高ですよね。
地元の皆様、ボクに出来ることがあれば、なんでもPRの御手伝いをさせて頂きますので、御気軽にご連絡下さいませ。


瓢湖近くの美味しいお菓子屋さん

目の前に瓢湖を一望出来る最高の場所に「しょこら亭」という、かなりハイレベルで美味しい創作和菓子のお店が有ります。地元の銘酒・八海山を使ったチョコレートや、洋風にアレンジした大福、地元産のリンゴで作ったパイなど、どれも完成度が高く、感心してしまいました。
特に抹茶風味とイチゴ風味のかき氷は絶品で、氷の粉雪のような軽い口溶け、特製の抹茶ソース、イチゴソースと程好いあずきの甘さとのバランスが最高でした。
店内で座って食べられるスペースは少ないので、天気の良い日には、湖沿いの遊歩道にテラスを出し、沢山の人達が、可愛らしい白鳥や鴨達を見ながら美味しいかき氷やお菓子を楽しみ、自然を満喫出来るようにしたら地元のPRに繋がるだろうなと思いましたが、行政がそれを禁止しているそうで、どうも納得いかず、とても残念ですね。ここを訪れる皆さんが、可愛い白鳥達のために、ゴミ等のマナーを守れば
問題無いと思うのですが。


瓢湖近くの美味しい地ビール

瓢湖近くに美味しい地ビール「スワンレイクビール」の工場があります。ここでは、地元産こしひかりを使ったビール等、数種類生産しており、世界のコンテストで金賞を受賞した銘柄も有ります。ボクも全種類、試飲させて頂きましたが、「なぜ美味しいのか?」すぐに理由が分かりました。
近くに越後名水、阿賀野川の清流が有り、自然環境が抜群に良い場所でゆっくり時間をかけ、丁寧に熟成して作られているから美味しいのです。新潟には、美味しい日本酒も多いですが、その理由は同じだと思います。この母なる大地、自然の力に感謝し、いつまでも大切に守ってゆくことが重要ですね。

2007年09月27日

高校の家庭科室でクラス会

高校時代のクラス会を27年ぶりに、ボクの料理で開催しようということになり、40-50名が入れる会場探しに走り回りました。普段のケータリングでも同様なのですが、ボクの料理でパーティーをしたいという御客様は多くても、なかなかキッチン付きの会場が無くて苦労しています。ホテルや飲食店は、当然貸してくれませんし、今回も色々考えまして、ダメもとで高校時代の恩師に、家庭科室を使わせて頂けるよう頼みましたら、有難いことにOKのご返事。つくづく「母校は温かいなぁ」と思いました。
さて、御食事会の当日ですが、ボクからは何も頼んでいないにも関わらず、なんと、女性陣は、皆さん、エプロンと皿拭きタオル持参で来てくれ、準備から後片付けまで、全て手伝ってくれたものですから、とてもスムーズにお料理する事が出来ました。
みんなで、ワイワイ喋りながら皿洗いしていますと、忘れかけていた27年前の「ボクは必ず一流の料理人になって、将来、皆に美味しい料理を作るから期待していてね!」と教室の前で宣言した思い出が急に甦り、感無量でした。つくづく「ボクは幸せ者だなぁ」と思います。

2007年09月30日

ミャンマーに向かったAPF通信社の山路徹さん

ミャンマーで反政府デモを取材中に銃撃され、死亡したカメラマンの長井健司さんが契約していたAPF通信社の山路徹代表が、遺体と対面、銃撃現場を訪れるためにヤンゴンに向かったというニュースを見て、10年前に「GQjapan」という雑誌で、一緒に並んで取材して頂いたことを思い出しました。
山路さんご自身も、20年ほど前から、遥か海の彼方で起こった民族紛争の惨状の数々を、その目に焼き付け、現状を正確に伝えてきた「日本人ジャーナリスト」の御一人なのです。
死の恐怖と背中合わせの戦争報道ですが、彼を戦場へと駆り立てる物は一体何なのか?山路さんの答えをかいつまんで言いますと「メディアが報道し、視聴者の世界観をつくりますが、伝える側の都合で、世界観はいくらでも歪められてします。例えば、アメリカのCNN等は、アメリカ人の感情と利害でニュースを「制作」しているわけですから、外電の映像を日本で流しても意味が無く、日本の伝統や歴史を共有出来る人間が日本語で伝えなければ、日本においての真の報道にはなりえないのです。」
ボクも海外で、現地のニュースをよく見ますが、山路さんのおっしゃることは、とてもよく理解出来ます。
長井さんの件は、とても残念ですが、山路さんのジャーナリスト魂と、報道の為の険しい戦いを、これからも応援していきたいと思っています。日本人ジャーナリストの貴重な財産、長井さんに合掌致します。


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